将棋

読む将(1) 純粋なるもの   島 朗(将棋九段)

1996年11月15日初版発行とあるので、23年程前の本です。

帯に「将棋界をささえる若き獅子たちの青春譜」とあります。

島朗は当時6段、佐藤康光、森内俊之の二人は奨励会員(プロ予備軍)、3人で研究会を作るところから始まります。

島は奨励会の二人の才能、力量は自分をも超えているのではないかと思える程で、畏敬の念を持って「島研」を立ち上げます。

その後、羽生善治も参加して、4人で研鑽を積んでいきます。

島は初代竜王のタイトルをとり、他の3人は名人のタイトルを取るなど、活躍は皆さんも知っていると思います。

私は大山、升田の時代から、将棋は囲碁ほど強くないですが、将棋棋士たちの物語は好きでした。

升田、大山、中原、米長、加藤、谷川など多彩な棋士の生きざまは、エピソードだけでもおもしろく、本もたくさん出版されてます。

しかし、ここに登場する新人類というか、チャイルドブランドというか、とにかく若くて強い棋士達が誕生しました。

特に惹かれるのは、表題にある「純粋なるもの」であります。

素晴らしいので是非お読みください。

 

この中に興味深いエピソードがでてきます。

彼らの少し後輩の郷田現九段の話です。

彼は当時10代か20代前半でしたが、ラグビーが好きで神宮あたりで観戦していたとのことでした。

私など、ワールドカップでの日本の活躍でにわかファンになったのですが、彼は若くしてラグビーの持つ素晴らしさに気づいていたのでしょう。

郷田九段はイケメンで女性ファンが多そうですが、私も好きになりました。

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