副題があります。
人生が磨かれる4つの物語
著者はフランス人です。しかも、囲碁の話なのであります。
帯には「フランス国内の人気雑誌で連載後、賞賛された小説を、ついに日本で書籍化!」とあります。
感想は、読んでみて驚きました。
内容をちょっとだけ説明します。
4つの物語から成っています。
1. 居眠り名棋士
2. からい対決
3. 応手
4. 当たり!
舞台の時代が異なります。それぞれの書き出し。
1. それは八世紀初頭、奈良時代のころである。
2. 舞台は九百五十年ごろの平安時代である。
3. 時は千百八十年。数十年にわたり、二大氏族である源氏と平氏が日本を牛耳った時代。
4. 時は千五百八十年ごろのこと。関ヶ原の戦いで徳川家康が天下をとり、未来の東京となる一城下町だった江戸を、政治・軍事の中心に変貌させた徳川時代を迎える直前のころだ。
読者が日本人ならわかりますが、フランス人なのです。ここでまず驚きました。
著者が最も記憶に残る本の一つが、15歳の頃に読んだ吉川英治作の「宮本武蔵」とのことです。これも驚きでした。私はまだ読んでおりません。
この本が出版されたのは2010年で、著者は1973年生まれなので、37才よりいくつか若い頃に書かれたと推察されます。
その頃、囲碁を覚えて5年とのことですので、現在は17,8年の囲碁歴でしょう。
この本の初めに、囲碁に出逢えて、学ぶにしたがって、魅了されたとあります。
確かに囲碁というゲームは、簡単なルールにもかかわらず、深い奥行きを感じさせられます。
フランスの小説家が、囲碁と出会い、生き方にまで影響されるほど惚れ込んで、一つの作品に仕上げた、素晴らしい物語です。
2014年にスコットランドの民宿で出会ったフランスの若きカップルとの縁で、2017年に彼らを訪ねる旅をして、マルセイユでは当地の碁キチたちと碁も打つことができました。
いつかまたフランスに旅をして、著者と一局お相手できたらなんて、夢見てしまいます。
是非、ご一読を。
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